滋賀県の

  • お役立ち情報
photo1

経年変化が楽しめる!焼杉外壁のメリットやデメリット

近年の住宅でよくみられる外壁材として、サイディングと呼ばれるものが主流ですが、昔からある「焼杉」を外壁に用いるという選択肢もあります。
焼杉特有の色合い・風合いは、印象的な佇まいを見せてくれるため、焼杉でしか味わえない雰囲気を味わえます。
そこで今回の記事では、焼杉外壁をご紹介していきます。

□経年変化が楽しめる焼杉とは

焼杉とは、その名前の通り「焼いた杉板」のことを指しますが、板の表面を焼いて炭化層を作ることで、腐敗や延焼を防ぐという目的があります。
この焼杉を作るために、主に「三角柱にして焼く」か「バーナーで焼く」かの2つの方法が取られます。

焼杉の伝統的な作り方である「三角焼き」は、まず杉板を重ねて三角柱にし、濡れた縄で縛り付けます。
その中に新聞紙やカンナを入れて着火し、火種側を下にして三角柱を垂直に立てると、板全体が徐々に燃えていきます。
燃えているのは内側なので、消火のタイミングを見極めることが非常に重要な方法ですが、このタイミングを判断するには、長年の経験と職人の勘が必要です。
そのため、「熟練の技」を要する、焼杉の作成方法だとも言えるでしょう。

十分に焼けたと思ったタイミングで、縄を解いて水をかけ、消火冷却をします。
かなりの勢いで火が出るので、屋内や周囲に建物、燃えやすい物がある場所では行えないので注意が必要です。

その一方、工場で生産可能であり、三角焼きと比較して量産できるのが「バーナー焼き」です。
伝統的な三角焼きよりも新しい手法で、工場内で生産できる点、屋外の広い敷地を必要としない点がメリットと言えるでしょう。

しかし、バーナーによる火の勢いと三角焼きの「自ら燃える」熱量では、どうしても差が生じてしまうので、その分炭化層の厚みにも違いが生まれます。
バーナー焼きによって作られた焼杉は、炭化層が薄くなる傾向にあるため、数年経つと素地が見えてきてしまう可能性もあります。

□焼杉外壁のメリット

上記の手法で作られた焼杉を外壁に用いることで、一般的な外壁では出せない魅力を楽しめます。
以下では、焼杉外壁のメリットを3つご紹介します。

1つ目は、表情のある外観がつくれることです。
焼杉の魅力はなんと言っても、焼いたことで生じる杉板表面の凸凹にあります。
この凸凹も、ひとつとして同じものがないため、他にはない独特の風合いを生み出せます。

また、時間が経つにつれて、表面の炭化層が徐々に剥がれていき、色が白っぽくなることがありますが、自然素材ならではの経年変化を楽しめるという良さもあります。
長きにわたって飽きることのない、味わいのある表情が楽しめる外観づくりができるでしょう。

2つ目は、安いことです。
焼杉板は、素焼きのものであれば塗装の必要はなく、杉板張りのように押縁と呼ばれる、板と板の間に入る細い部材も必要ありません。
そのため、他の外壁と比較するとコストを抑えられる場合があり、「コストを抑えつつ、自然な風合いの外観にしたい」とお考えの方にはオススメの外壁です。

3つ目は、耐久性が高いことです。
炭化した状態であれば、木材は菌類が繁殖するために必要な養分がないため、優れた耐久性を発揮してくれます。
もちろん、外壁を雨風にさらされないように、設計上の配慮は必要ですが、メンテナンスの手間を減らせるのは魅力のひとつだと言えるでしょう。
表面の炭化層や塗装された層が、経年で剥がれ落ちると素地が見えてしまいますが、将来的にはシルバーグレーの色合いに落ち着き、あまり目立たないのも焼杉の良さです。

□焼杉外壁のデメリット

様々なメリットがある一方で、焼杉外壁にはデメリットがあることも押さえておきましょう。
以下では、焼杉外壁のデメリットを3つご紹介します。

1つ目は、汚れることです。
外壁を触ると、炭がつくので手や服が黒く汚れてしまいます。
ただ、炭が付着して黒いだけなので、手を洗ったり払い落としたりすれば、黒い炭は簡単に取れます。
そのため、劇的に黒くなる・汚れるというわけではないのでご安心ください。

2つ目は、反ったり割れたりすることです。
あくまで自然素材の木なので、場合によっては反ったり割れたりすることもあります。
これにより、外壁材としての機能が悪くなるというわけではありませんが、変化が気になる方にはあまりオススメできません。

3つ目は、塗装が必要な場合があることです。
焼杉の一部の炭が落ちれば、素地の木の色が見えてきて、もしそれ以外の部分が真っ黒であれば、その部分だけ目立ってしまう可能性があります。
機能的な問題はないものの、見た目が悪くなることを懸念される方もいらっしゃるでしょう。
そのような場合は、黒く塗れば分からなくなるので、塗装することをオススメします。

□まとめ

焼杉外壁にはたくさんの魅力が詰まっていますが、いくつかの注意点があることを踏まえながら、採用するか検討すると後悔を防げるでしょう。
経年変化を楽しみたいという方には、焼杉外壁はとてもオススメなので、ぜひ検討してみてください。
滋賀でこれから家づくりを始める方で、何かわからないことや、お困りのことがあれば掲載している各社に気軽にご相談ください。
https://shiganoie.jp/event/

2023年03月15日時点での情報です。最新の情報と異なる場合がありますので、ご確認の上、おでかけください。
※当サイトの内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。

関連記事一覧