丘の上の裏庭がある家
ルポハウス 一級建築士事務所 大津庭に植えたい一本の樹。そこからイメージを膨らませることから始まった、高台の上の住まいです。前面道路から立ち上がったコンクリート壁の威圧感を和らげるよう前庭を作り、プライベートな裏庭にはイメージの元となる楓の樹の他にも、たくさんの緑を散りばめました。
緑に全てを譲るのではなく、コントラストで引き立てあうシャープな家になりました。
施工情報
施工会社
ルポハウス 一級建築士事務所 大津
延床面積
109.3㎡
敷地面積
200.5㎡
ポイント
Entrance
ドアを開けると、早速ハイライト。
引き込まれたリビングドアの向こうに季節の色をまとう楓がのぞきます。
極力シンプルな要素でまとめながら、無垢材のルーバードアを開けると
充実の収納が控えています。
Living
3つの大きな窓、それぞれが額のように庭の緑を収めています。
視線が外にあるときはもちろん、室内にあるときもリラックスできる、
落ち着いた色目の木を床材に使い、家具のセレクトもバランスを考え
コーディネーターと意見を交わしながら進めました。
2nd Living
白くすっきりまとめた1Fリビングに対し、2Fの客間は雰囲気を変えて。
ラフな合板で仕上げた一室はガレージルームをイメージしました。
床のパイン無垢材は木目が立体的な浮造仕上げ。
視覚に美しく手触りに優しいだけでなく、
木の表面を強くして傷が目立ちにくくなる知恵の技法です。
2F Hall
2Fの4部屋はそれぞれのコンセプトに合わせたカラードアで演出。
落ち着いたブルーは主寝室、
ゲストとの時間を楽しむセカンドリビングはクリムゾン、
快活な子供部屋は淡いイエローとミントグリーンで。
Garden
南面には大きなウッドデッキを設置しました。
夏の強い直射日光は室内に入らないようきっちり遮りながらも、
デッキがレフ板の役割となって優しい光を室内に送り込みます。
樹が育ち、枝ぶりが広がると木漏れ日が心地よい縁側になりそうです。
Facade
擁壁のコンクリート、ガルバリウム、そして緑の三位一体で
敷地ならではの雰囲気をもつ家に仕上がりました。
窓の少ない寡黙なファサードは、熱損失の多い北面の開口を絞るという
合理的なデザインの結論です。