木造は地震に強い?木造住宅の耐震性について解説します!
しがのいえ。編集部
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日本は地震大国と呼ばれるほど地震が起こる国であるため、建物を建てる際に、耐震性が気になる方が多いのではないでしょうか。
鉄骨造ではなく木造と聞くと、耐震性に対して不安感を抱く方も多いと思います。
では、本当に木造住宅の耐震性は低いのでしょうか。
今回は、滋賀周辺で木材住宅を検討の方に向けて、木造住宅の耐震性や耐震性を向上させる方法について紹介します。
□木造住宅の耐震性は?
木材は鉄より柔らかいイメージがあるため、木造より鉄筋コンクリート造・鉄骨造の住宅の方が耐震性に優れていると思われがちです。
しかし、木材は本来のしなやかさがあり、地震の揺れを流しやすいという特性があります。
ここでは、木造住宅の耐震性について紹介します。
家を建てるとき、耐震性については建築基準法で基準が定められています。
建築基準法の「新耐震基準」をもとに建築された木造住宅は、基本的に震度6から7程度の大地震でも倒壊や崩壊はしないとされ、建物の機能を保持できるように設計されています。
つまり、どの構造の住宅でも耐震性は保証されています。
建物の重量は、耐震性にとても大きな影響を与えます。
地震エネルギーは、建物の重量に比例して働くため、重量が大きい建物ほど大きな揺れが生じます。
木造住宅は鉄骨造より重量が軽いため、建物の大きさが同じであれば、当然木造住宅が一番軽量なため、揺れ自体を小さくすることができます。
つまり、木造住宅が耐震性が低いということはありません。
強度と柔軟性を持ち合わせる木材は、耐震性に対して見かけよりもずっと強い素材です。
日本は言わずと知れた地震大国ですが、そんな環境でも伝統工法である木造住宅が愛されているのにはそれ相応の理由があるのです。
木造住宅の耐震性を高める場合、押さえるべきは材料より工法です。
「基礎」は建物を支える重要な構造体です。
基礎で建物の耐震性を高める工法はいろいろありますが、面で支える構造の「べた基礎」や建物の柱や壁の部分にコンクリートを打設する「布基礎」が推奨されます。
□ご自宅の耐震性を確認する方法!
すでに住んでいる住宅について耐震性を確認する方法を紹介します。
「自分で行う方法」と「専門家による耐震診断を受ける方法」があります。
*自分で行う
建物の耐震性は「建設年代が新しいほど耐震性は高い」と考えていいでしょう。
まずは、ご自身の住宅がいつごろに建てられたのかを確認しましょう。
1981年以前に建てられた建物は耐震性が低いとされています。
1981年は建物の耐震性において大きな転換期を迎えた年であるからです。
その年の6月から建築基準法が「旧耐震基準」から「新耐震基準」に転換されました。
旧耐震基準では、震度5強程度の揺れでも建物が崩壊しないとされていますが、現実に日本で起きている地震の大きさを考えると、この基準では不十分であると言えます。
確認すべきは「建築確認日」です。
建築確認日を調べるには、「確認通知書」の発行が必要です。
旧耐震基準に該当する建物であれば、築年数が40年以上経過していることになるため、一度耐震診断を受けることをおすすめします。
*専門家による耐震診断
専門家による耐震診断は、お住まいの地域の自治体の建築行政担当部門に問い合わせることで受けられます。
自治体によっては、耐震診断費用や耐震改修工事の制度を設けている場合があります。
一度窓口に相談してみることをおすすめします。
耐震診断を行うのは「耐震診断士」です。
国家資格ではありませんが、建築と耐震設計の知識を持った人しか取得できないものです。
□耐震性はどのようにして向上させる?
木造住宅の耐震性を強化する方法について紹介します。
1つ目は「壁の補強」です。
揺れによる歪みを押さえるために、筋交い(すじかい)という建物の柱と柱の間に斜めに部材を取り付ける方法や、壁の外側に耐震パネルを貼る方法があります。
「壁を強くする」「壁の数を増やす」「壁をバランスよく配置」するのがポイントです。
2つ目は「接合部の補強」です。
建物は壁・柱・梁が一体になることで、建物の耐震性を保持できます。
地震で揺れた際、接合部が抜け、建物が一体でなくなることで倒壊につながります。
そのため、可能な限り接合部分を補強金物でつなぎ合わせることが重要です。
3つ目は「屋根の補強」です。
建物の頭部分が重いと、揺れに大きく影響を受けてしまいます。
そのため、屋根を軽量化することで耐震性を向上させられます。
屋根を軽くするには、屋根材自体を軽量のものに交換するのが近道です。
□まとめ
今回は木造住宅の耐震性について紹介しました。
木造住宅でも高い耐震性能を発揮することが可能であることをご理解していただけたでしょうか。
また、すでにお住まいの建物の耐震性に不安を感じているようでしたら、耐震診断だけでも行ってみることをおすすめします。
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